【実体験】仕事が辛いし行きたくないので『嫌われる勇気』に救われてみた

社畜・仕事論

『明日仕事いくの嫌だな…』

そう思っている人は、世の中に星の数ほどいます。

 

長時間労働、理不尽な上司、意見の合わない同僚、上がらない給料…

理由は色々あれど、現状を変えられない事実に希望が持てないんだと思います。

 

そんな現状を変えるために転職しようと思っても、これがなかなか難しい

将来の事を考えると、簡単に仕事は辞められないし。

そもそも特別なスキルもない自分が転職できるとも思えない…

 

あ、自分詰んでない?

 

って。

いや、まてまて。

少なくても何十年と生きてきたわけで、少しぐらい良いところも…

 

何もなくね?

 

って。

こんな人もいると思います。

というか、私ですね。

 

でも。もし皆さんの悩みが人間関係なら、その問題を解決できるかもしれません。

人間関係の付き合い方さえわかれば、転職する必要もなくなります。

 

かくいう私も、会社の人間関係に悩んでいました。

新部署への異動したのをきっかけに。

 

・全く経験のない仕事内容
・入社6年目、中堅社員としての責任
・体育会系の職場環境
・新たな人間関係

 

これらによって気が狂いそうに。

 

周りは仕事に慣れたベテランが多く、自分の仕事を黙々と進めていくような環境です。

私は配属されたものの、その分野の知識は全然なく素人状態。

そのくせ、立派に仕事は割り振られ

先の見えない仕事への不安と、知識のない自分への焦り・苛立ちで心が重くなります。

 

周りに話を聞こうにも、内容がよく分からない上に体育会系のノリで『そんな事も知らんのか』と叱られます。

(そんな高圧的な態度じゃなくても…)

自分で調べようとして参考書を読み漁っても

『全然分からん!!』

 

そうして、ますます自分の知識のなさが嫌になる。

負のループに突入です。

 

 

会社の帰り。

最悪の気分で本屋フラッと寄った時に『嫌われる勇気』という本を見つけました。

かなり有名な本なので、知っている人も多いかもしれませんね。

 

書店で分かりやすくゴリ押しされている本。

いつもなら、平積みされる本の山を一瞥し過ぎ去りますが今日は違う。

 

心がギリギリだったから

 

ギィーって音を立てて、危険を知らせてくれるんです。

このままだとヤバいよ!!って

 

そんな時に『嫌われる勇気』なんて見つけたら、買っちゃいますよね。

 

最初は、よくある啓発本かな~

くらいのスタンスで読んでいたんですが、

全然違う。

 

人の悩みについて、本質的な意見をもとにグリグリ論破していく。

・トラウマは存在しない
・人は承認要求の奴隷である
・全ての悩みは「対人関係の悩み」である

などなど。

新たな価値観がどんどん押し寄せてきて

 

『世界観が変わる』

 

という体験を初めて味わった気がします。

 

本の内容を知ったからといって、問題が全て解決したわけでは無いけれど

心に少し余裕が出て、『前より働きやすくなった』と実感しています。

 

ということで今回は、『嫌われる勇気』のざっくりとした内容と

会社員としてその本をどのように活用できるか。

どう、人間関係が良くなるのか。

について、ご紹介します。

 

人間関係に悩む方の参考になれば嬉しいです。

 

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『嫌われる勇気』は青年と哲学者の対話で物語が進む

本書では、「心理学の三大巨頭」と称される、アルフレッド・アドラーの思想(アドラー心理学)を学ぶことが出来ます。

 

『心理学』と聞くと、ちょっと身構えてしまう人もいるでしょう。

 

私も本を読むまでは

「どうせ難しい言葉がいっぱい出てくるんでしょ?そうなんでしょう?」

って、思っていました。

 

でも、この本はすごくシンプル。

流れとしては

『自分を変えたい』と悩む”青年”と”哲学者”との対話形式

で進みます。

 

”青年”は自分に自信を持てず、常に他者の視線を気にしています。

そして猜疑心(さいぎしん)に満ちています。

どんなに『自分を変えたい』と願っても、『人はそう簡単に変わらない』と諦めています。

 

そんな中、「人はだれでも変われる」と提唱する”哲学者”の存在をしり、その思想を否定するために哲学者のもとに訪れます。

 

青年は、彼自身の経験や様々な事例を用いて鋭い質問を哲学者にぶつけます。

そして、哲学者は青年の主張に答えていきます。

 

はじめは哲学者に懐疑的な目を向けていた青年も、哲学者との対話を通して

 

『もしかしたら、自分も変われるかもしれない。』

 

と思うようになっていきます。

 

本の構成上、読者は青年に自分を投影して本を読み進めるかもしれません。

どうにかして、このぶっ飛んだ思想を展開する哲学者の鼻を明かしてやろうと意気込みます。

しかし、どんな質問をしてもそれを上回る答えが出てきて。

知らない間に納得させられてしまうのです。

 

『自分の常識を変えてみたい』と願う人にとって、最高の1冊になると思います。

 

 

『原因』ではなく『目的』によって人は感情を作る

本書の中で、『感情は原因論ではなく目的論によって作られる』という考え方が出てきます。

この考え方を知ったとき、

「ああ、なるほどな。だから会社の上司は高圧的なのか。」

と妙に納得しました。

 

例えば、

仕事で自分がミスをしてしまった結果、上司にめちゃくちゃ怒られた。

という事があったとします。

 

普通なら、『仕事のミス』という原因によって『上司が怒った』と考えられます。

しかし、アドラー心理学ではこの考え方を真っ向から否定します。

 

同じ状況でも、罵倒する人もいれば、冷静にミスを指摘して終わる人もいて。

もし、『仕事でミスをした』という原因によって感情が決まるなら、罵倒する人・冷静な人という違いが出るのはおかしいと言えます。

 

つまり、人を罵倒する人というのは

言葉で説明する手順を面倒に感じ、無抵抗な相手を、より安直な手段で屈服させようとした。その道具として、怒りの感情を使った。

出典:『嫌われる勇気』より

といえます。

 

すぐに高圧的な態度をとる人は、”怒り”という道具しか使えない哀れな人なんです。

心のどこかで、『大声を出すことによって相手を威圧したい』という思いのある人間で

おそらく自分に自信がないんでしょう。可哀そうですね。

 

そんな人間の標的になってしまったら、

『あー、また必死にマウント取ろうとしているな。それしか能のない哀れな人だな』

と思うようにしましょう。

そうすると、少し心に余裕が出てくると思います。

 

『課題の分離』という考え方

続いて、本書の中で心に残った言葉が『課題の分離』です。

・他者の課題と自分の課題を分けて考える。

という考え方です。

 

『課題の分離』の根本となる考え方は

・他人と自分は別の人間である
・他人の問題は他人しか解決できない。自分の問題は自分しか解決できない。

かなと思いました。

 

『他人の問題は他人しか解決できないなんて、当たり前やん?』

 

って思いますよね。

でも実際は、ずかずか他者の問題に足を踏み入れようとする人が多いんです。

 

例えばですが、

『どんなに自分が良い成果をだしても、上司が評価してくれない。こんな評価はおかしい。』

という場合、『いい成果を上げる』ことは自分の課題ですが。

『成果に対して評価する』のは上司の課題です。

つまり、成果に対する評価が他人の課題である以上、自分では何も出来ることが無いのです。

 

『課題の分離』が出来ていない人は、上司の評価を適正なものにすることに労力を使います。

でもこれは、上司の問題であり。

あなたがどんなに頑張っても、上司の課題を解決することは出来ないのです。

 

本書の中に、『課題の分離』を表現した分かりやすい表現があったので紹介しますね。

 

「馬を水辺に連れていくことは出来るが、水を吞ませることは出来ない」

出典:『嫌われる勇気』より

 

ある国のことわざらしいです。

 

これは言い得て妙だなー。と思いました。

つまり。

『自分を変えるのも難しいのに、他人を変えるなんてムリ。考えるだけ時間の無駄』

と考えることが出来れば、世の中はかなりシンプルなものになります。

自分の課題だけに向き合えばいいので。

 

もし会社で理不尽な思いをしたら、

『どこまでが自分の課題』かを意識するようにしましょう。

そすれば、今よりきっと過ごしやすくなると思いますよ。

 

まとめ

結構ボリュームのある本ですが、一気に読み切っていました。

 

これまで自分が考えてきた常識が一気に壊されて、世界が開けたように感じます。

 

本書で語られる考え方は、なかなかに衝撃的で一度でアドラー心理学の内容を理解することは難しいなと感じました。

私は、今まで3回ほど読み直していますが、読むたびに他人の課題に深入りし過ぎているなと感じさせられます。

 

この本を読んだ感想は、

『手元に置いておき、何度も読み返したい』

そんな本だと思います。

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

この記事が、会社の対人関係に悩んでる人のお役に立てれば嬉しいです。

 

それでは、また!

 

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